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ペトゥラ・クラークの「ダウンタウン」

ペトゥラ・クラークの「恋のダウンタウン」は、イギリスのシンガーである彼女の1964年の代表曲です。私の記憶では90年代のはじめ、週末の深夜に放映されていたお笑い番組のオープニングソングでした。当時、歌詞のことはよく分からなかったけれど、なんだか心が惹かれる、魅力的な曲でした。ウキウキさせてくれるピアノのバッキングに始まり、明るいのに、どこがセンチメンタルな雰囲気、壮大なオーケストラ。サビの「Down~town~」と歌う伸びやかでおおらかな声を好きになりました。

私はハタチになって、葛西の東京を離れ、親元を離れ、岐阜の小さな町の学校に進学しました。そこは夜になると真っ暗で、おしゃれなで流行のお店がないどころか、車社会だから道を歩いているひとにバッタリ出会うのも難しい。かといって、「村のみんなが知り合い」というほど小さな町ではなかった。学校のそとでは、まるで自分が存在しないかのように寂しかった。煩わしいと思っていた新宿や渋谷の街の雑踏が恋しくなったものでした。

そんなとき、ふとペトゥラ・クラークの「恋のダウンタウン」のことを思い出した。「寂しくなったら街へでかけよう。その喧騒やネオンの明かりは、あなたを助けてくれる。そう、ダウンタウン、街へ繰り出そう」。大きな声でこの曲を歌うとなんだが元気がでてきた。

東京にいけば、その孤独感は埋められるだろうか?アニメ幽遊白書のテーマ曲「微笑みの爆弾」はこんな歌詞で始まる。「街の人混みで肩がぶつかってひとりぼっち。果てのない草原で風が吹くなかでひとりぼっち。泣きたくなる場所はどっちだろう?」

どこにいても、誰かといても、疎外感や寂さを感じあることはあるのです。でもそんなときに「葛西スペースにいけば、ちょっと楽しいかもしれない」「葛西スペースで誰かを楽しませたい」。葛西スペースは、そんな風に思っていただける、あなたの「ダウンタウン」になればいいなと考えています。

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